※このブログ記事では作品のネタバレが含まれることがあります。また、情報はブログ公開時のものです。※

・SRPG
・1998年8月6日発売SEGASATURNソフト
・販売:セガ
・対象年齢 :全年齢対象
【あらすじ】
霧に閉ざされた孤島エドゥアルド島に住むルシアンは、双子の妹と父と貧しい生活を営んでいた。妹は生まれた時から先天性恐光症(重水症)を患っていた。重水処理施設から出る汚染物質の影響で、処理施設が整備されていない貧民街の者は病に苦しんでいた。
妹が悪化した病によって命を失うと、ルシアンは重水処理施設の最高責任者である剣帝デュレンに復讐することを決める。しかし、デュレンはある理由から姿を消していたのだった。
デュレンを探すキャロルという女性と出会ったルシアンは、復讐のため行動を共にすることに決める。
システム・概要
ビジュアルノベル形式のイベントなどを間に挟んでストーリーを進めるタクティカルSRPGです。
・ワールドマップ・ストーリーの進め方
エドァアルド島という島内の各都市をストーリーに沿って自動で移動し、目的の場所でイベントや戦闘が起こるようになっています。
立ち寄った街や村などではステータスを確認したり、大都市であればBLACKMARKETでアイテムの購入が出来ます。データ項目ではセーブやロードが出来ます。セーブについては戦闘マップでメニューを開いて行うことも出来ます(※戦闘中は一か所のみセーブ可)。
・タクティカル戦闘
戦闘前にはメンバーセレクトがあります。戦闘に参加するメンバーを選んだら戦闘開始です。
戦闘の勝利条件、敗北条件があります。基本的な敗北条件は主人公ルシアンが死亡した場合、そして50ターンが経過しても戦闘が終わらなかった場合です。あとはマップごとにそれぞれ条件が異なります。
所謂ボード上にキャラクターが配置されているスタンダードなSRPGの戦闘画面で、クウォータービュー形式になっています。マップの拡大や回転・角度の変更や、階層のカーソル移動もスムーズではないですが可能です。凹凸が多い複雑なマップでは活用できます。
ターン制が採用されています。シンプルに味方側と敵側のターンの二種類になっていて、ターンが回ってきたら味方側の誰からでも行動が可能です。キャラクターはそれぞれAP(アクションポイント)があるので、そのポイント内で移動・攻撃・その他の行動(回復やアクション)を行います。ポイントが残っていても待機を選択したらそのキャラの行動は終了です。
環境、地形の高低差を利用する戦闘になります。特に高い位置から攻撃すると威力が上がります。キャラクターの向きなども重要です。正面からの攻撃に関しては防御してダメージを減らせたり、反撃をすることもあります(※すべて自動)。ただ、これらのメリットは敵側にも適用されています。可能であれば正面を避けて、少し高い位置から攻撃するようにします。
HPが無くなったキャラクターは完全にその戦闘から離脱します。戦闘中に復活させたりキャラクターを補充することは出来ません。
・キャラクター
各キャラクターが装備している武器(スレッジ)は蒸気の噴出で威力を変化させるという仕組みになっています。攻撃するたびに熱が溜まっていき、画面左下に表示されるゲージがいっぱいになると熱が溜まりすぎて暴走する「HEAT」状態になります。この状態は冷え切るまで攻撃力が下がってしまい、戦闘で不利になります。この状態は暫く経てば落ち着きます。待機コマンドは冷却コマンドでもあり、残りAP分冷却が進みます。他には装備品で対処することも可能です。
通常攻撃の場合は「アクセルメーター」でギアの回転数を上げ(方向キー下)、攻撃力を変化させることが出来ます。数値が高ければもちろん熱量が上がります。他には必殺技のような「装器技」「超装器技」というものがあり、これらはかなり強力な攻撃が可能ですが、そのかわり発生する発熱量も高いです。
3Dバトルとは、装器技や超装器技を使用した際のムービーのことです。これはON/OFFが可能です。敵側でもボスクラスになると、この装器技を使ってくる場合があります。
・システムウィンドウ
プレイヤーのターン中にスタートボタンやCボタン(キャラ選択していない場合)を押すとシステムウィンドウが出ます。ターンを終了する場合、現在のステータスの確認、ターン情報や勝利条件の確認が出来ます。他には1カ所のみのセーブ、3DバトルムービーのON/OFFが行えます。
今プレイするなら
調べてもあまり情報が出てこないため、セガサターン(サターン系機種)でのプレイほぼ一択となっています。CDメディア系のエミュ機もありますが、品薄で高額です。※PCがあれば選択肢はもう少し広がりますが、慣れていないとハードルは高めです。
セガサターンの難点はセーブするパワーメモリに不具合が起こる可能性が高いことです。本体RAMにセーブすることも可能なのでパワーメモリが絶対必要というわけではありませんが、容量が段違いです。
本体については30年前のハードであるため状態の良い中古品が見つけにくく、本体セーブが難しい場合もあります。
ゲーム自体については、発売が1998年ということもあり、当然ですが当時の技術で作られているということを念頭におくのが大前提です。
基本的にストーリーに沿った場所にしか移動せず、寄り道要素は一切ありません。全てがイベント戦闘になっていてフリーマップ的にレベルあげをする場所はありません。一本道ゲームであり、自由度は低いです。
育成する必要や、武器防具でキャラクターを強化する必要はないです。防具系の装備は戦闘時の補助的な効果を発揮するものだけになっています。細かいことは気にする必要がない、易しめな難易度に設定されているため、初めてSRPG形式の戦闘をやるならプレイしやすいゲームだと思います。
個人的感想
有名な作品だと思っていたので、今ネットで調べても情報が少ないことに驚きました。ゲームの難易度自体は易しめなので、それも情報が少ない理由の一つかもしれません。ネットで攻略方法を調べたい場合は個人ブログを見る必要があります。
基本的に自由に行きたいところに行けるわけではないので、人を選ぶ作品です。ストーリーに沿って自動で行き先が決まっているので、あちこちをウロウロして自分で調べるのは面倒…なら全然アリのシステムです。
戦闘システムはスタンダードなもので特に変わったことはないと思います。魔法がない分、天候や気温が使う武器に影響するというのは面白いアイデアです。スレッジという蒸気を用いた武器という発想自体が秀逸だと思います。難易度があまり高くないのでそこまで強く意識することはなかったのが惜しいです。
マップの高低差に偏ったバランスになっている戦闘であり、タクティカル部分はかなり粗削りです。戦闘開始時はほぼ敵の方が有利な配置になっているのは結構キツかったなぁと(苦笑)。でもこれがないとさらにゆるゆるになってしまったかもしれません。
デザインなどが特徴的で面白いし、設定も良いアイデアが詰め込まれていると思います。ただ…なんとなく物足りなさを感じてしまったりする部分があることは否めません。心理描写もそうだし、演出的にもちょっと…作り込みが足りないと感じてしまいました。意味深なセリフや演出があっても別にあとで何かあるわけでなかったり…(苦笑)。
色々と勿体ないと感じるのは、スチームパンクとファンタジーの融合が面白いなと感じるからこそです。テキストがカジュアルすぎるのも、私のようにあまりスチームパンクやファンタジー作品に触れておらず慣れていない人間にとっては分かりやすくて良いですが、このジャンルがどっぷりと好きな層からしたら物足りないと感じるのではないかなと…。折角上手い声優さんたちが揃っていますし。
これも全年齢向けにすると起こりがちなことだと思います。全年齢向けがダメと言うのではなく、単に全年齢向けの方がずっと調整が難しいのだと思います。誰にでもわかるテキストを考えるのは結構大変です。
批判的なことばかり言っていますが、キャラクター造形やら各都市の作りは面白いし、バックグラウンドは色々とありそうな所は想像の余地があって良いです。小難しいことは考えず物理で戦えという潔い作品です。

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